ドメインログオン時にローカルプロファイルを利用する方法
KB番号 | J0054 |
最終更新日 | 2003/11/12 |
作成者 | 清水川貴之 |
最終更新者 | 太田俊哉 |
対象
この文書は、以下のプロダクトに付いて説明したものです。
- Samba 2.2.x
- Samba 2.0.x
現象
SambaをPDC(プライマリ・ドメイン・コントローラ)として設定した場合、デフォルトで移動プロファイルが利用されます。
原因
logon path を明示的に設定しなかった場合、デフォルト値としてlogon path = \\%N\%U\profileという値が、同様にlogon homeを明示的に設定しなかった場合は、logon home = \\%N\%Uという値が設定されます。
login pathやlogon homeの値が設定されている場合、移動プロファイルが利用されます。
また、LDAPとSambaを連携させている場合には、上記のパラメータに加え LDAPデータベース中に含まれる各ユーザエントリ中のprofilePathなどで制御されます。
対処策
以下のいずれかを行うことで、移動プロファイルの利用を抑止することが可能です。
1.Windows側でプロファイルの種類をローカルに指定する
Windows2000の場合、[システムのプロパティー]->[ユーザープロファイル]でプロファイルの種類を変更することが出来ます。この方法の場合、ユーザ毎にプロファイルの種類を指定することが出来ます。
2.Samba側で移動プロファイルの設定をクリアする
以下のように、smb.conf中に明示的に移動プロファイルを使わない設定を記述することで、移動プロファイルの使用を禁止します。Windows NT/2000/XP では、
[global] logon path =
のように、Windows 9x/Me では、
[global] logon home =
のように設定を行ないます(Windows NT系と、9x系で設定が異なるのは、Windows側の仕様によるものです)。
この場合、Windows側では強制的にローカルプロファイルが使用されます。(移動プロファイルは使用できません)
3.-F "" パラメータを付加する
ユーザをsmbldap-useradd.plで追加、あるいはsmbldap-usermod.plで変更する際に、 前項の設定に加えて、-F "" パラメータを付加します。この方法の場合、ユーザ毎に移動プロファイルの利用の有無を指定します。
この技術情報は samba-jp:10511とsamba-jp:15572 からの一連のスレッドの議論を元に作成されています。