不正な guest account 設定により、Sambaがマスタブラウザになるとブラウジングが機能しない
KB番号 | J0056 |
最終更新日 | 2001/09/21 |
作成者 | たかはしもとのぶ |
最終更新者 |
対象
この文書は、以下のプロダクトに付いて説明したものです。
- Vine Linux 2.1
- Vine Linux 2.1.5
- PS2 Linux 1.0beta
- HP-UX
現象
上記のLinuxでOS付属のパッケージを利用している場合、もしくはHP-UX上でSambaを利用している場合に、Samba がマスタブラウザになっても、ブラウズリストの問い合わせに応答しません。そのため、ネットワークコンピュータでコンピュータの一覧が取得できないなどの障害が発生します。 なお、HP社が提供しているCIFS/2000(Samba 2.0.7相当)をデフォルトの設定のまま利用している場合は、この現象は発生しません。
原因
これは、LinuxディストリビューションのSambaのパッケージングの不具合およびHP-UXの場合は、デフォルトのゲストアカウントであるnobodyのuidが負の値であることに起因します。
HP-UXに関する障害の詳細は、 [[HP-UX に ゲストアカウントで接続しようとするとSambaが停止する|J0037: HP-UX に ゲストアカウントで接続しようとするとSambaが停止する を参照してください。
問題が発生するLinuxディストリビューションにおいては、パッケージがインストールするsmb.conf中で
[global] guest account = smbguest
という設定が行われているため、ゲストアカウントが smbguest というアカウントに指定されています。しかし、このアカウントが存在しないため、結果としてゲストアクセスが行えない状態になっています。 ブラウジング機能が動作するにはゲストアカウントが必要なため、この状態ではブラウジング機能が動作しません。
対処策
以下のいずれかを行うことで正常動作するようになります。
1. Linux 上に smbguest アカウントを追加する
- 以下のようにすることで、アカウントの追加が可能です。
# useradd -M -s /dev/null smbguest
2. guest account パラメータの値を実在するアカウントにする
- guest account の行を削除するか、パラメータの値を /etc/passwd ファイルに実在するアカウントに設定します。