Veto files の設定によってWindowsXPでアクセスできなくなる問題

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KB番号 J0700
最終更新日 2002/05/16 22:00
作成者 葵 忍
最終更新者

対象

この文書は、以下のプロダクトに付いて説明したものです。

  • Samba 2.2.x
  • Windows XP

説明

veto files オプションの設定によってWindows XPからのアクセスができなくなる問題が発生する場合があります。

発生する問題は Windows XP からアクセスすると、

   「\ \サーバ\共有は利用できない場所を参照しています。このコンピュータのハードドライブ上、
   またはネットワーク上を参考している可能性があります。ディスクが正しく挿入されているか、
   またはインターネットやネットワークに接続してるかどうか確認してから、やり直してください。
   それでも見つからない場合は、その情報は別の場所に移動した可能性があります」

と言うエラーメッセージが出てサーバや共有を見ることが出来ないと言う現象です。

なお、この問題は Windows 95,98, 98SE, NT 4.0,2000 では発生いたしません。 Windows MEなどでも同等の問題が発生するか確認は行っていません。 同様に Samba 2.2.x 以外でも同等の問題が発生するか確認は行っていません。

Sambaには veto files というパラメータが存在します。 veto files オプションで指定されたファイルは、Windows からは完全に不可視になり、アクセスしたり、新規に作成したりすることもできなくなります。 各ユーザのホームディレクトリを共有する場合「.」からはじまるファイル名を Windows 側から表示させないようにするために veto files オプションを使うことがあります。 この際の設定をミスすると Windows XP からのアクセスができなくなる場合があります。

veto files の設定

   [homes]
     veto files = /.*/

この例の場合「.」からはじまるファイルにはWindows側から表示やアクセスは不可能にはなりますが、同時にWindows XPから全ての共有ファイル・フォルダへのアクセスもできなくなってします。

また、その他のエラーの原因にもなりますので、このような設定はしてはいけません。

その他のエラーや詳しい説明など関しては J0026: 「.」からはじまるファイル名を Windows 側から表示させないようにする方法 を参考にしてください。

   [homes]
     veto files = /.??*/

現実的にはこのような設定にするのが妥当です。ただしこの場合、 .a や .~ といった名前のファイルは、表示やアクセスが可能なままですので、これらのファイル名は UNIX 上で使用しないようにするなど運用上での対策をとって下さい。

参考

J0026: 「.」からはじまるファイル名をWindows側から表示させないようにする方法

この技術情報は samba-jp:12794 からの一連のスレッドの議論を元に作成されています。