Mac OS X 10.1 から日本語のファイル/ディレクトリにアクセスできない
KB番号 | J0059 |
最終更新日 | 2006/01/18 |
作成者 | たかはしもとのぶ |
最終更新者 |
対象
この文書は、以下のプロダクトに付いて説明したものです。
- Mac OS X 10
- Samba 3.0
- Samba 2.2.2
- Samba 2.2.1a
- Samba 2.0.10日本語版
現象
Mac OS 10.1 からは、Finder から「移動」-「サーバへ接続」を選択すると現れる画面(図1)で、接続先サーバとして「smb://SERVER/SHARE」と入力することでSambaやWindowsのファイル共有に接続する機能が追加されています。 しかし、この機能を利用して Samba サーバにアクセスすると、どのような設定を行なっても、日本語のファイル、ディレクトリ名を正しく扱うことができません。 日本語を含むファイル、ディレクトリ名を書き込むと、Samba 上ではそれらの文字が「_」に変換された形で書き込まれます。
また、すでにSamba上で日本語で書かれたファイル、ディレクトリ名については文字化けしてしまいます。
なお、Windows NTの共有上では問題なく日本語が使えています。
原因
Samba 2.0およびSamba 2.2系列では、クライアントとSambaサーバとの間の通信におけるファイル名やディレクトリ名の符合化形式として従来Windows上で利用されている形式(日本語の場合、Shift_JIS)が用いられていますが、Windows NT/2000系OSでは、ファイル名やディレクトリ名の符合化形式としてUCS-2(Unicode)を利用しています。 また、Mac OS X 10.1のこの機能は、Unicodeにしか対応していません。
一方現在のSambaはシフトJIS(DOS形式)を利用して送受信を行なっています。Windows NT系OSはどちらの方式にも対応していますので、Sambaとの通信で問題が発生することはないのですが、Mac OS Xでは、Unicodeを利用しない場合、漢字などの非ASCII文字には対応していません。
実際、Unicodeに対応しているWindows NT/2000やSamba HEADブランチ(Samba 3.0の開発版)の提供する共有に対して接続を行なった際は、日本語の文字を正しく扱うことが可能な一方、Windows 9x系OSの提供する共有上にある日本語の文字は文字化けしてしまい、扱うことができません。
対処策
これは、現在のMac OS X 10.1とSambaの仕様になります。
関連する情報として以下もご参照下さい。
この技術情報は samba-jp:11106 からの一連のスレッドの議論および「Linux Japan 2002年1月号: Samba-JP通信」の草稿を元に作成されています。