ワイルドカードによるファイル指定がうまくいかない

提供:Samba-JP
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KB番号 J0004
最終更新日 2001/06/30
作成者 たかはしもとのぶ
最終更新者

対象

この文書は、以下のプロダクトに付いて説明したものです。

  • Samba 2.0.9 日本語版リリース1.0
  • Samba 2.0.7 日本語版リリース2.2

現象

ワイルドカードでファイル名やディレクトリ名を指定した時にWindowsとSambaで動作が異なります。 この不具合は以下のようにすると再現します。Sambaではdirコマンドでディレクトリ(ファイル)が表示されませんが、Windowsの共有に対して同じ操作を行なうと、ディレクトリ(ファイル)が表示されます。

   C:\>net use n: \\サーバ名\共有名       
   C:\>n:
   N:\>mkdir TEST
   N:\>cd mkdir TEST
   N:\>mkdir AAAA.1-BBB-AD.CC
   N:\>dir *BBB*.CC
   xxxxxxxxxxxxx
   N:\>dir A*BBB*.CC
   xxxxxxxxxxxx

原因

source/lib/util.c 中のロジックの不備によるものです。なお、Samba 2.2.0alpha2 では該当するロジックが大幅に変更された結果、現時点でこの問題は発生していません。 確認したバージョン以外の Samba 2.0.x では同様の問題が発生する可能性が高いですが、確認はしていません。

対処方法

この問題に対応したSamba 2.0.10日本語版リリース1.0を利用してください。

Samba 2.0.7日本語版は以下の暫定パッチにて対応しました。問題が発生している場合はこのパッチをソースに適用した上で、再コンパイルを行なってください。なお、このパッチはSamba日本語版の次期リリースにて統合予定です。

またSamba 2.0.7オリジナル版および、リリース2.2以前のSamba 2.0.7日本語版に対しても、同様のロジックを適用することで、この問題を修正することが可能です

samba-2.0.7-ja-2.2_dos_wildcard2.patch

なお、samba-2.0.7-ja-2.2_dos_wildcard.patch では、AAAA.1-BBB-AD.CC というファイル名が

   N:\>dir A*BBB*.CC
   xxxxxxxxxxxx

のように表示されないという問題点が解消されていませんでした。